スタッフブログ 予防歯科

「舌の汚れ」

朝晩の冷え込みが、いよいよ厳しくなってきましたね。
皆様、体調を崩されぬようお過ごし下さい。

さて、今回は舌の汚れについてお話します。
舌の上に白い汚れが付いていて、気になったことはありませんか?

これは、舌苔(ぜったい)と呼ばれる舌に付着した細菌のかたまりです。さまざまな細菌、食べカス、唾液の成分、口腔内の粘膜が剥がれたもの、白血球、色素などからなっています。
口臭や味覚障害、誤嚥性肺炎などの原因になる可能性がある汚れです。

灰白色または黄白色をしていて、舌の中央から後方にかけて付着しやすいです。

舌苔は抗生物質の長期服用や、全身疾患の部分症状として見られることもありますが、以下のような場合に付着しやすくなります。

・ 間食することが多い
・歯磨きが不十分
・口の中が乾燥している
・舌の位置低い
・過度なストレスが続く

舌の上には口臭の原因となる細菌も多く存在するため、舌苔がたまると口臭の原因になります。
また、舌苔が舌を覆う事で味覚が鈍くなる事もあります。
そのため、舌を適度に清掃して舌苔を取り除く事が必要ですが、舌の粘膜は傷つきやすい為、過度なケアは逆効果になります。

舌を傷つけずに舌苔を取り除くには、舌を清掃する専用の舌ブラシ(舌クリーナー)がおすすめです。
力を入れすぎないように注意して、1日1回を目安に、優しく舌を清掃しましょう。
舌ブラシを舌の奥の方まで入れると、嘔吐反射が起きやすくなるので、まず舌を大きく前に出して奥から手前に向かって、軽い力で数回動かして清掃します。
この際に、舌ブラシをごしごしと動かして強い力で磨いたり、手前から奥に動かしたりしないように注意しましょう。
手前から奥に動かして磨くと、舌の汚れや細菌を喉に送りこんでしまう危険性があります。

舌苔がたくさん付着していても、無理して1回で取り除こうとせずに、日数をかけて少しずつ取り除くようにしましょう。

舌苔の付着予防には、以下のような事が効果的です。

① 口腔内を清潔に保つ
・日々のブラッシングで、歯垢を極力取り除く。
・定期的に歯科医院でクリーニングを受ける。
・洗口液を使用する。

②口腔内が乾燥しないようにする
・口腔内を保湿するマウスジェルなどを使用する。
・口呼吸をしない。
・加湿器、マスクを使用する。
・こまめに水分補給する。

舌苔自体は病気ではありませんが、口臭や味覚障害、誤嚥性肺炎を引き起こすこともあります。
適切な方法で清掃し、きれいなお口で健康に過ごしていきましょう。