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『歯ぎしり』について

梅雨も明け今年も暑い日が続きそうです。水分をしっかり摂って、ゆっくり休みながら夏を乗りきりましょう。

今回は「歯ぎしり」についてお伝えします。

健康な歯を維持するためには、むし歯や歯周病だけでなく、「歯ぎしり」にも注意することが大切です。
歯ぎしりは歯の表面がすり減ったり、歯の付け根がダメージを受け、知覚過敏や顎関節への負担が増大することがあります。

歯ぎしりが起こる原因ははっきりとわかっていませんが、一般的にはこれからお伝えする要素によって、歯ぎしりが起きるとされています。
1.ストレス
歯ぎしりの原因のほとんどが、ストレスだと言われています。寝ている時、無意識に歯を食いしばることで、不安や憂鬱な気持ちを解消しているようです。
2.飲酒、喫煙
因果関係は明確にはなっていませんが、お酒やタバコが原因で歯ぎしりが起こるという説もあります。アルコールやニコチンの摂取は歯ぎしりの症状を悪化させるともいわれています。
3.噛み合わせ
噛み合わせの悪い人、歯ぎしりが起こりやすいと言われています。噛み合わせたときに、特定の歯だけが強く接触していたり、詰め物、被せ物が高過ぎてぶつかっていたりすると、歯ぎしりの原因になることがあります。

歯ぎしりには種類があり、特に歯と顎に大きな負担を与えるものをお伝えします。
・グライディング
上下の歯をギリギリとすり合わせる歯ぎしりのことで、歯のすり減りが激しいのが特徴です。
・クレンチング
上下の歯を強く噛みしめる歯ぎしりのことで、一般的には「食いしばり」や「噛みしめ」とも言われます。
・タッピング
上下の歯を噛み合わせてカチカチと鳴らす歯ぎしりのことです。比較的珍しいタイプで、グライディングやクレンチングほど歯や顎への負担は大きくありません。

睡眠中や無意識に起こることが多いため自分では気づきにくいものです。そこで、以下の項目に当てはまる方は歯ぎしりをしている可能性がありますので、注意していきましょう。
・朝起きた時奥歯が痛い
・朝起きた時顎が痛い、疲れている
・慢性的な肩こり、頭痛がある
・歯が欠けたりひび割れたりしたことがある
・頬の内側に噛んだあとがある
・集中しているときに無意識に歯を食いしばっている

歯ぎしりが継続すると、歯がすり減って変形したり、冷たいものがしみる、食べ物を食べた時に痛みがあるなどの症状が現れます。肩こりや頭痛、めまい、耳鳴りなど体の至るところに悪影響を及ぼすリスクがあることも考えられます。

改善策としては、
・難しいとは思いますがなるべくストレスを減らすことです。軽い運動やストレッチ、好きなことをする時間をつくるなど、ストレス解消法を見つけることも大切です。
・アルコールやたばこが原因となっていることも考えられますので、量を減らしてみましょう。
・横向きやうつ伏せで寝ると顎や歯に圧力がかかり、歯ぎしりの症状を悪化させるリスクがあります。できるだけ低めの枕で仰向けに寝るようにしましょう。

また、歯科医院では、夜寝る時につける「ナイトガード」というマウスピースを使った治療を行っています。強い力から歯や顎を保護する治療法です。睡眠中に歯ぎしりをしても歯がすり減ったり欠けたりするのも防ぐことができます。

歯ぎしりが続いている場合は早めに歯科医院を受診することが大切です。放置すると歯や顎へのダメージが悪化し、取り返しのつかない状態になることもあります。適切なケアと予防で大切な歯を守りましょう。
気になることがある方は、ぜひ、ご相談ください。