「睡眠と歯の関係」
まだまだ厳しい寒さが続いていますね。身体に気をつけてお過ごしください。
今回は「睡眠と歯の関係」についてお伝えします。
あまり深く眠れていない気がする、朝もなかなか起きられない、疲れがとれないなど、睡眠について悩む人も、多いのではないでしょうか。仕事や家事、育児に日々忙しく過ごしている方が多く、睡眠不足になりやすい方も少なくありません。
睡眠不足は心身ともに影響を及ぼしますが、歯の健康にも害を及ぼすことがあります。
睡眠が不十分な時の口の中への影響は、
・唾液の量が減る
・免疫力の低下
・歯ぎしりや食いしばり
・口腔内の炎症
が、挙げられます。
具体的なリスクとして、
・虫歯が進行しやすくなる
「歯磨きをしていれば大丈夫」ではなく、歯磨きだけでは虫歯を防げない恐れがあります。その原因は唾液の減少です。
唾液はお口の中の洗浄をしたり、歯の修復を促したりすることで、虫歯の進行を防ぐ役割をしています。
しかし、睡眠が不十分だと、自律神経が乱れ、唾液の分泌量が減少します。この唾液によって、歯を守る働きが不十分になり虫歯が進行しやすくなります。
・口臭の悪化
こちらも、唾液量の減少が原因で、口の中の自浄作用が低下し、口臭が悪化する恐れがあります。
・歯周病の悪化
歯周病は歯を支える骨が溶けてしまう病気で、最悪の場合は、歯が抜けてしまう恐れもあります。免疫力が下がると、歯周病を引き起こす細菌に対する抵抗力が低下します。そして、免疫力の低下以外に、関係しているものが、糖尿病です。
糖尿病は血液中の血糖の増加により、やがて、合併症を引き起こす病気で、数ある発症要因の一つに睡眠不足が挙げられます。
そして、糖尿病は歯周病とも深い関係があり、相互に症状を悪化させることがわかっています。
どちらとも自覚症状が乏しいため、気がついたら悪化していたということも少なくありません。
また、歯の本数が睡眠に影響をすることもあると言われています。
歯の本数が少ないと睡眠時の呼吸の妨げになり、睡眠時間に影響する可能性があるという、検証の結果、歯が少ない人は、歯が20本以上ある人に比べると、睡眠不足または長時間眠りすぎるリスクが高くなることがわかりました。
このように、睡眠と歯の健康は互いに深い関係があります。
睡眠不足を改善するためのアドバイスは、
・適度な運動
・カフェインやアルコールを控える
・睡眠環境を整える
・規則正しい生活リズム
などがあります。
十分な睡眠がとれていないなと感じる方は少しずつ意識してみてください。
睡眠不足は体全体に悪影響を及ぼすだけでなく、お口の健康にも深刻な影響を及ぼします。十分な睡眠を確保し、口腔ケアを行うことで、お口の健康を守ることに繋がります。
定期的な検診でお口の健康を守りましょう。