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「キシリトール」

7月に入り、暑さが厳しく感じる頃となりました。
まだ体が暑さに慣れていないこの時期は、熱中症になりやすいので、適度な水分・塩分補給や十分な睡眠などで、しっかり体調管理をすることが大切ですね。
さて、今回は虫歯予防効果があると言われている「キシリトール」についてお話します。
キシリトールは、白樺や樫の木から作られる天然の甘味料です。
いちご、カリフラワー、ほうれんそう、たまねぎ、にんじんなど多くの果物や野菜にも含まれています。
砂糖と同程度の甘さがあり、口に含むとスーッとした冷涼感があり、後味の切れが早いのが特徴です。
虫歯を予防する天然甘味料として、北欧諸国で多用され、ガムやタブレットなどの商品に使用されています。
厚生労働省より、食品添加物として認可されているほか、世界保健機関(WHO)や、国連食糧農業機関(FAO)もその効果を認めています。
では、キシリトールにはどのような働きがあり、虫歯予防効果があるのでしょうか。
〇キシリトールの虫歯予防効果
ミュータンス菌(虫歯菌)は、糖分を分解して酸を作り出し、この酸によって歯が溶けていき虫歯のもとになりますが、キシリトールはミュータンス菌に分解されず、酸を産生しません。
さらに、カルシウムとくっついて、歯の再石灰化(修復)を促します。
また、キシリトールのひんやりとした冷涼感や甘さ、ガムを噛むことは唾液の分泌を促し、虫歯になりにくい口腔内環境を作ります。
次に、キシリトールはどのように取り入れたら良いのでしょうか。
〇キシリトールの効果的な取り方
虫歯予防には、1日3回毎食後に、キシリトールガムやタブレットを1粒噛むと良いと言われています。
歯垢を落としやすくするためには歯磨き前、歯の質を強化するためなら歯磨き後、唾液の分泌が減るおやすみ前に摂取すると、より効果的と言われています。
ここで大事なのは、キシリトール製品の選び方です。
〇キシリトール製品を選ぶポイント
虫歯予防の為には、砂糖が入っていない物で、キシリトールの含有量ができるだけ多い物を選びましょう。
歯科医院専売品ですと、キシリトールの含有率が100%ですので、安心して摂取することができます。
注意点は、キシリトールは大量に摂取すると、お腹がゆるくなることもあるので、不安な方は少量ずつ摂取するようにして下さい。
ただし、キシリトールガムなどは、歯磨きの代わりにはなりません。

正しい歯磨きを行った上で、補助的にキシリトールを取り入れ、上手に楽しく虫歯予防をしていきましょう。