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「親知らず」

だんだん暖かくなり、汗ばむ陽気の日も多くなってきました。朝、晩はまだ冷え込む日もありますのでお体には十分お気をつけください。

さて、今回は親知らずについてお話します。
親知らずは、歯の1番奥に生える永久歯で第三大臼歯や智歯(ちし)と呼ばれ、生えてくる時期は10代後半から20代前半であり他の永久歯より遅れて生えてくるのが特徴です。
親知らずは、上下左右4本になりますがすべての人に生えるという訳ではなく生えてこない人や4本揃ってない人など個人差があります。
親知らずは、他の永久歯が揃って生えてくるので生えるためのスペースが足りず、周囲の歯を圧迫しながら斜めや横向きになって生えてくることがあります。
完全に埋まっている親知らずもあれば、まっすぐ生えている親知らずもあります。

まっすぐ生えている親知らずは、他の歯と同じように機能していれば問題ありません。

斜め、横向きに生えている歯は、すき間に歯垢や汚れが溜まりやすく歯ブラシが届きにくいので虫歯や歯周病の原因になります。

完全に埋まっている親知らずは、虫歯や歯周病の心配はないですが骨の内部に嚢胞(のうほう)という袋状の塊ができることがあります。嚢胞は、骨を溶かしたりする恐れがあります。歯科医院でレントゲンで発見されることが多いです。

親知らずは抜くべきか?とよく質問があります。
抜いた方がよい親知らずは、
①虫歯になっている。
治療する器具が届かない、治療するのに乾燥状態を保ちにくいなどがあります。
治療が完了できたとしても、歯ブラシが届きにくい場合は虫歯が再発します。
②親知らずの歯肉が腫れや炎症を起こしその炎症がくり返し続いている。
腫れを放置すると細菌が感染し、ひどくなると喉にまで広がり始め発熱や倦怠感などの症状があり口を開けることが難しくなります。
③歯並びかみ合わせが悪くなる。
かみ合わせが悪くなると顎周辺の筋肉に負 担がかかり筋肉が硬くなることで頭痛や肩こりを引き起こすことがあります。
④口臭
歯磨きが難しく、どうしても食べかすや歯垢が残ってしまいそれがくさって臭いがでてきます。

生え方に問題がある場合、周りの歯にも悪影響を与えていることもあるので抜歯を考える必要があります。

親知らずは必ず見えているとは限らないので、自分ではないと思っていたけれど歯肉の中にあるということもありますので親知らずが自分に何本あるのか知るのもいいと思います。