『乳歯のむし歯』
残暑厳しくいつまでも暑さが去りやらぬ毎日ですが 、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
さて、今回は乳歯のむし歯についてお話ししたいと思います。
個人差はあるものの、小学校に上がる頃から少しずつ乳歯から永久歯に生え変わり始めます。
いずれは生え変わるとはいえ、乳歯が虫歯になったまま放置してしまうとどのような影響があるのかご存知でしょうか?
①永久歯もむし歯になりやすくなる
むし歯は、お口の中の細菌が糖分を取り込んで、歯を溶かされることにより進行していきます。
むし歯を放置してしまうと、お口の中のむし歯菌もどんどん増えてしまいます。
そんな状態のお口の中に新しい永久歯が生えてくると、むし歯になるリスクが高くなってしまいます。
②歯並びが悪くなる原因になる
乳歯のむし歯が原因で、正常に生え変わるタイミングより早く乳歯が抜けてしまうことがあります。
永久歯が生える準備が整う前に乳歯が抜けてしまうと、抜けた歯の両側の歯が傾いてきたり、移動してしまうことがあります。
そうなると、永久歯が生えるスペースがなくなってしまい、歯並びが悪くなる可能性が高まってしまいます。
③顎の発達に影響を与えてしまう
まだ小さなお子様は、むし歯の痛みを上手く伝える事が難しく、気づいた時にはむし歯が大きく進行してしまってることがあります。
痛みを我慢しながら食事をすると、しっかり噛むことができなくなります。
この事が原因で顎の骨や、筋力の発達に悪影響が出やすくなります。
④永久歯の発育を妨げてしまう
歯の根の下に膿が溜まるほど乳歯のむし歯が進行してしまった場合、乳歯のすぐ下で生え変わる準備をしている永久歯にまで膿が届き永久歯の発育に影響が出てしまうことがあります。
新たに生えてきたばかりなのに、色が茶色っぽかったり、歯の透明感がなかったり、脆くて欠けやすい永久歯になってしまいます。
このように、乳歯にむし歯が多いお子さまは、永久歯が生えてもむし歯が多くなってしまったり、
永久歯の生える位置に影響を与えてしまったりする傾向があります。
「歯医者さん=怖いところ」という印象になる前に、楽しんで予防が出来るように、歯磨きの練習や、フッ素を塗ったりと、小さな頃から歯医者さんにぜひ通ってみてください。
歯医者さんへの苦手意識が少なくなったり、お口の中の知識を自然と備えられる事で、永久歯を守れる事や生涯のお口の健康を保つことに繋がりますよ。